「毎日叩いてるのに上手くならない」を抜け出す練習の考え方
時間をかけて練習しているのに成長を感じられない——その原因は練習量ではなく練習の設計にあります。効果的な練習の組み立て方を解説します。
「毎日練習してるのになかなか上手くならない」
ドラムを続けていれば、一度は感じる壁です。でもこれ、練習量の問題ではないケースがほとんどです。
「慣れ」と「上達」は別物
同じことを繰り返すと、人間は慣れます。でも慣れることと上達することは違います。
慣れ:すでにできることをスムーズにこなせるようになる 上達:できなかったことができるようになる
練習がルーティン化すると、慣れは起きても上達は止まります。「毎日叩いているのに」の多くはこの状態です。
上達が止まるサインと原因
サイン
- 同じフレーズをずっと叩いている
- テンポを上げると崩れる
- 「なんとなく」叩けてしまう
原因
- 自分がすでにできることだけを練習している
- ミスを直さずに何度も繰り返している
- 目標が曖昧なまま叩いている
一言で言えば、不快感のない練習を続けているということです。上達には、少し難しいと感じるゾーンへの継続的な挑戦が必要です。
効果的な練習の3つの原則
- 目標を1つに絞る
「全体的に上手くなる」は練習の目標になりません。「今日は右手のハイハットを60BPMで均一に刻む」のように、1セッションで追う目標を1つに絞ります。
広く浅い練習より、狭く深い練習のほうが短期間で変化を感じられます。
- ゆっくりから始める
速く叩けないのは、ゆっくりのテンポで正確に叩けていないからです。
新しいフレーズや技術を練習するときは、完璧にコントロールできる速さから始めます。それが50BPMでも構いません。正確さが体に染み込んでからテンポを上げます。
- 録音して聴く
叩いているときの主観と、実際の音は必ずズレています。週に一度でいいので録音して聴いてみてください。「あ、ここが走ってる」「スネアの音量がバラバラだ」といった発見が練習の方向性を変えます。
1週間の練習を設計する例
| 曜日 | フォーカス |
|---|---|
| 月 | 基礎(ルーディメンツ、シングルストローク) |
| 火 | 課題フレーズをゆっくり分解 |
| 水 | 音楽に合わせて叩く(楽しむ) |
| 木 | 課題フレーズのテンポアップ |
| 金 | 録音して聴き直し・修正箇所の確認 |
| 土 | 自由に叩く |
| 日 | 休む |
休むことも練習のうち
練習した内容は、休んでいる間に定着します。毎日叩くことが必ずしも最速の上達につながるわけではありません。
疲れているときに無理して叩くと、悪いフォームや癖が定着するリスクもあります。「今日は休む」という判断も、立派な練習の設計です。
まとめ
上達が止まっていると感じたら、練習量を増やす前にまず練習の中身を見直してみてください。
- 今日の練習のゴールは1つに絞れているか
- 「ゆっくり・正確に」から始めているか
- 自分の音を録音して聴いているか
この3つを意識するだけで、同じ時間の練習でも得られるものが変わります。
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この記事を書いた人
まさ
ドラムメーカーのマーケティングマネージャー。元V系インディーズバンドのドラマー&ドラム講師。 中小企業診断士として、ビジネスと音楽の両面からドラム・機材情報を発信しています。