「もっと音量上げて」と言われないために — バンドで埋もれる本当の理由
バンドでドラムが埋もれる原因は、多くの場合「音量」ではありません。アタック・チューニング・バスドラの輪郭を見直すだけで解決できます。
バンド練習でボーカルやギターから「ドラムもっと大きく叩いて」と言われたことはありますか。一生懸命叩いているのに届いていない感覚、消耗しますよね。
でもこれ、多くの場合音量の問題ではありません。
原因①:アタック(音の立ち上がり)が弱い
音量と「抜け」は別物です。同じ力で叩いても、スティックの角度・当たる場所・速度によってアタックが全然変わります。
特にスネアは、ヘッドの中心より少し外側(5〜7cm)を狙って叩くと抜けが良くなることが多いです。中心を叩くと音は大きいですが「ボン」と丸くなりやすい。
試してみてください:録音しながら叩く位置を変えて聴き比べる。「大きい音」より「切れる音」を探す意識です。
原因②:チューニングが「こもる方向」になっている
スネアのテンションが低すぎると、音がバンドの中で他の楽器の音に埋もれます。特にギターとベースが重なる中低域に、ゆるいスネアの音はすっぽりはまってしまう。
目安として、スネアのピッチはバンドの中で「少し高いかな」と思うくらいが混ざりやすいです。一人で叩いていると高く感じる音も、バンドアンサンブルの中では丁度良くなることが多い。
原因③:バスドラが「鳴っていない」
バスドラは音量ではなくアタック感で存在を示します。ビーターがヘッドに当たった瞬間の「ドン」という輪郭がないと、どれだけ強く踏んでもベースの音に埋もれます。
対策:
- ヘッドの打面にパッチ(補強シール)を貼る
- ビーターの硬さをプラスチック系にする
- フロントヘッドの穴の位置・大きさを見直す
「もっと踏む力を強くしよう」は最後の手段。まず音の輪郭を作ることが先です。
まとめ
| 「埋もれる」原因 | 対策 |
|---|---|
| アタックが弱い | 叩く位置と角度を見直す |
| スネアがこもる | チューニングを少し高めに |
| バスドラに輪郭がない | ビーターとヘッドを見直す |
音量を上げる前に、音の「形」を変える。そちらの方が消耗せずに解決できることがほとんどです。
この記事を書いた人
まさ
ドラムメーカーのマーケティングマネージャー。元V系インディーズバンドのドラマー&ドラム講師。 中小企業診断士として、ビジネスと音楽の両面からドラム・機材情報を発信しています。